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【新潟】江戸時代に遊女らが狛犬を動かして荒天を願った「湊稲荷神社」にお参りする

湊稲荷神社

「湊稲荷神社」は1716年に米沢藩の前川三城が創建した神社で、有名なパワースポットとしても知られており、全国からたくさんの観光客が訪れています。2017年は鎮座300年記念の年となるので、一の鳥居には幕が張られていました。

鎮座300年記念の幕

湊稲荷神社は海から近い稲荷町に鎮座しており、船運長久、海上安全などのご利益にあやかれ、近隣の住民・船乗り・遊女らから深く信仰されていました。

当時湊稲荷神社付近には新潟遊郭、つまりは花街が形成されていたと言われています。そこで働く遊女らの中には船乗りを相手にしている者もいました。船乗りは船で海に出るのが仕事で、一度でも大海原に出てしまえばしばらくは花街へ足を運ぶことは叶いません。

それをおもしろくない遊女らは湊稲荷神社の狛犬を西に向け、激しい西風が吹くように祈願したんですね。西風が吹くと海が荒れて船が出航できなくなるため、船乗りらが花街に来てくれると考えたのでしょう。

現在は、遊女らが動かした狛犬は『願懸の高麗犬』となっています。

願懸の高麗犬は境内に2体あり、参拝所に向かって右が男性用、

男性用高麗犬

左が女性用です。

女性用高麗犬

願いを念じながら願懸の高麗犬を回すと、願いが叶うと言われています。しげしげと高麗犬を観察してみたら、台座がかなり摩耗していました。全国からたくさんの参拝客が訪れて、高麗犬を回しているんですね。

よし!私も願懸の高麗犬に願いを叶えてもらうため、いざ回してみます。

仕事が上手く行きますように、健康でいられますように、やせてキレイになれますように、あとはアレにコレに……と強欲にもたくさん念じながら回しました。

実際に高麗犬を回してみると、回し始めが重いくらいで加速後は楽に回せます。見るからに重そうですが、想像と違った回しやすさにはビックリしました。

現代の願懸の高麗犬は回しやすいよう台座に工夫が施されていますが、はるか昔の遊女らにとってドッシリと置かれた狛犬を動かすことは大変だったに違いありません。それほど重たい狛犬を動かしてまで、船乗りたちに海に出てほしくなかったんでしょうね。

なお願懸の高麗犬の側にはお賽銭箱があるので、願掛けをする時にはお賽銭を忘れずに。

ちなみに、湊稲荷神社は新潟市歴史博物館みなとぴあ背に、約2分程度住宅街方面に進んだ場所にあります。本当に住宅街の中に溶け込んでいるので、うっかり通りを過ぎないように気をつけましょう。

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